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〒806-0046 福岡県北九州市八幡西区森下町26-67
キューリンパーセル病理部では、産業医科大学のご協力、ご指導による、正確な組織診断、
また細胞学的検査では、経験豊かなスクリーナーによるスクリーニングと2名の指導医(非常勤)による
最終チェックにより、正確で迅速な結果報告を心掛けています。
標本作製においても、自動化が進む検査業界の中で唯一、殆どの作業が人手を必要とするため、
技術と経験が標本の良否を左右します。正確な診断を支えるために、最新の機器と熟練した専任検査技師により、
常に良質の標本を診断者に提供できるよう努めています。
病理学的検査は病理組織検査と細胞診検査の2つに大別されます。
病理組織検査では被験者から切除した組織の形態的変化を鏡検し、見出される病変の状態を病理組織学的に診断します。
その内容は組織の良悪(癌か癌でないのか)はもちろん、特殊な疾患(潰瘍性大腸炎、結核、アミロイドーシスなど)の
有無や炎症の原因などを検索し、治療方針決定のために重要な情報を提供しています。
また、手術で摘出された臓器はマクロ・ミクロの点から観察され手術の完成度や病期の判定を行います。
食道生検(PAS染色)表層の扁平上皮細胞の中にPAS染色により赤紫色に染め出されるカンジダが多数見られます。
乳腺針生検(HE染色)浸潤性乳管癌−脂肪組織内に浸潤する腺癌細胞の小集団が見られます。
数値によるデータや画像診断等の間接的検査とは異なって病変部を直視診断する検査であり、 多くの場合は最終的確定診断となります。また、この診断結果により臨床医は治療方針を決定し、 適切な処置を行うことになります。
細胞診検査は採取された材料中に含まれる細胞の形態的変化を鏡検し、 細胞数、種類、占有率から性周期やホルモン作用の検索、また前癌細胞・悪性細胞の有無、炎症の程度、 炎症細胞の種類、感染菌やウイルス感染細胞等から病変部の進行状態を細胞学的に診断して判定 (5段階Class判定;パパニコロウ分類)します。 また、本検査は喀痰や自然尿の検査材料のように被験者に恐れや苦痛を与えず比較的容易に繰り返し検査が できることから、悪性病変のスクリーニングや術後の経過観察などで多く利用され、 病理組織検査の補助的役割も担っています。
乳腺穿刺吸引細胞診断(Pap.染色)浸潤性乳管癌−HEの写真と同時に採取された検体で、
脂肪組織内に浸潤した腺癌細胞が塊として採取されています。
検査項目 | 検査材料 (保存可能時間) |
保存 方法 |
基本染色法 | 実施料 判断料 |
所要 日数 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
病理組織検査 |
1臓器 | 10%中性緩衝ホルマリン固定組織 | 室温5℃〜30℃ | ヘマトキシリンエオジン | 860 | 3〜6 | ||
2臓器 | 1720 | |||||||
3臓器以上 | 2580 | |||||||
免疫抗体法 |
エストロジェン・レセプター(ER) | 10%中性緩衝ホルマリン固定組織 または パラフィンブロック (未染色標本スライド) |
IHC法 | 720 | 5〜10 | |||
プロジェステロン・レセプター(PgR) | 690 | |||||||
HER2タンパク検査 | ||||||||
その他(1臓器につき3種類までの染色) | 400 | |||||||
その他(指定された疾患の4種類以上の染色) | 1600 | |||||||
HER2遺伝子検査 | FISH法 | 2700 | ||||||
細胞診検査 |
婦人科 |
外陰部 | 湿固定スメア標本 1枚 またはLBC容器※ |
室温5℃〜30℃ | パパニコロウ | 150 | 2〜4 | |
膣部 | ||||||||
子宮腟部 | ||||||||
子宮頸部 | ||||||||
子宮体部 | ||||||||
呼吸器 |
喀痰 | 湿固定標本 2枚 またはLBC容器※ (生検体は冷蔵保存で12時間以内) |
190 | |||||
気管支 |
擦過 | 湿固定標本 2枚 またはLBC容器※ |
||||||
洗浄 | ||||||||
穿刺 | ||||||||
捺印 | 湿固定標本 2枚 | |||||||
蓄痰 | LBC容器※ごと提出 | |||||||
泌尿器 |
尿、洗浄液等 | 湿固定標本 2枚 (生検体は冷蔵保存、6時間以内) |
||||||
体腔液 |
胸水、腹水、 心嚢液 関節液等 |
湿固定標本 2枚 乾燥固定標本 2枚 (生検体は必ずヘパリンまたはEDTAを入れて冷蔵保存、36時間以内) |
パパニコロウメイ・ギムザPAS | |||||
穿刺 ・ 吸引 |
乳腺、甲状腺、 リンパ節等 |
湿固定標本 2枚 乾燥固定標本 2枚 またはLBC容器※ |
パパニコロウメイ・ギムザ | |||||
髄液 | 湿固定標本 1枚 乾燥固定標本 1枚 |
|||||||
採取液 |
消化液(胆汁、膵液、胃液、唾液) 分泌液等 |
湿固定標本 2枚 乾燥固定標本 1枚 またはLBC容器※ (生検体は冷蔵保存、30分以内) |
||||||
捺印 |
腫瘍、リンパ節等 | 湿固定標本 2枚 乾燥固定標本 2枚 |
パパニコロウメイ・ギムザPAS |
ゲノム遺伝子部門では、がんゲノム医療における遺伝子パネル検査を行っています。
がんゲノム医療は、がんの領域における遺伝子情報に基づく個別化医療です。
多くのがん関連遺伝子をまとめて遺伝子解析することによりわかる遺伝子変異から、
がんの原因を特定し、治療方針や治療薬を決定します。
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